サルードでは、【但馬・丹後エリアマガジンJAM】（ジョインスリー社 発行）に、WebTipsを掲載させていただいております。
街角で是非お手に取ってお読みいただければ幸いです。
今回は、「各社のブラウザにAI機能が搭載され始めています。」というお話です。
「優良誤認」、「有利誤認」や「ステルスマーケティング」を意識しましょう
8月に入って、RIZAP社が運営するChocoZAPが「優良誤認」と「ステルスマーケティング」に関して措置命令を受けたことが少し話題になっています。景品表示法（不当景品類及び不当表示防止法）の禁止行為にステルスマーケティングが指定された（以下、「ステマ規制」）のは2023年10月です。
優良誤認は、①実際のものよりも著しく優良であると示すもの②事実に相違して競争関係にある事業者に係るものよりも著しく優良であると示すものです。今回は、Webサイトの表記が実際とは異なり、「各サービスについて、１日２４時間のうち、いつでも又は好きな時に利用できるかのように示す表示をしていた」と認定されました。
ステルスマーケティングついては、インフルエンサーに投稿依頼したインスタグラム投稿を自社サイトの口コミページに転載した記事がいわゆる第三者を装った「なりすまし型」のステルスマーケティングと指摘されました（「ステルスマーケティング」については、本Tipsの89号にも記載しておりますので参考にしてください）。
前回のTipsにも記載しましたが、事業者の中には、インフルエンサーを使った広告はしていないので関係ないと誤解している方もいます。今回の事案でも明確なように、規制対象は、サービスや商品を販売（供給）する事業者（企業）であって、企業から宣伝や広告の依頼を受けたインフルエンサーなどの第三者ではありません。
今回は、口コミページ（Googleのクチコミや食べログの口コミなども含む）についてレビューしてみます。以下のような行為が景品表示法に抵触するとされています。
- 報酬を提供した口コミ
今回の事案のケースです。インフルエンサーばかりではなく、消費者に金銭ばかりではなく商品の提供を行い、その見返りに好意的な口コミを書かせる行為。
この場合も、SNSの投稿と同様に広告とわかるように「PR」や「XXXとのタイアップ投稿」などと表記すれば許容される行為となります。 - 事業者（社員も含む）や関係者の口コミ
企業や個人が第三者や実在しない人物を装って、商品やサービスのレビューを口コミやSNSで投稿したり、グルメサイトで自社を高く評価したりする行為。 - ネガティブな口コミの削除や隠ぺい
自社商品やサービスに対するネガティブな評価を過度・意図的に削除したり、目立たなくしたりするような行為。
これはショップサイトの運営事業者が、商品レビューの記事に日常的に行ってしまいそうな行為ですが、商品やサービスが実際よりも問題が少ないかのように消費者に誤解させる行為、とみなされるので注意が必要です。また、商品やサービスの満足後のアンケートをとって、高評価ユーザーのみをレビューサイト（Googleクチコミなど）に誘導する行為も有利誤認として法律に違反する恐れがあります。
違反行為に対する抑止力の強化等を図るために、改正景品表示法が今年10月１日より施行されます。この機会に自社のマーケティング施策やWebサイトを再チェックすることをおすすめします（K）
ご興味のある方は、記事の内容はこちらからも参照できます。